スケールモデル研究所
ハセガワ:1:72 D-18 F-16CJ (ブロック50) ファイティング ファルコン
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ハセガワ:1:72 D-18 F-16CJ (ブロック50) ファイティング ファルコン
ハセガワ:1:72 D-18
F-16CJ (ブロック50) ファイティング ファルコン

F-16とは、アメリカ、ジェネラル・ダイナミクス社が開発した軽量戦闘機。初飛行は1974年2月2日。胴体と翼を一体で成形するブレンデッドウィングボディの採用、フライ・バイ・ワイヤの搭載など、当時の革新的技術を具体化。 登場以来、段階的な改良を重ねて30年以上にわたり、実際に戦える戦闘機であり続けてきました。
ハセガワ:1:72 D-18 F-16CJ (ブロック50) ファイティング ファルコン
その段階的な改良の結果、更新されたモデルであることを表すのが「ブロック50」。 改良を50回も重ねたというわけではなく、だいたい5の倍数ずつ進んでいて、ブロック50が登場したのは1993年。
また、同時期に存在するブロック52は搭載するエンジンの製造元が違いますが、ほぼ同じ機体です。

F-16は4,500機以上製造され、世界20ヵ国以上の空軍が採用した実績からベストセラー戦闘機と評され、現在も生産が続いています。
後継機はF-35。F-16は今後も改良を続け、あと5、6年は少なくとも最前線で活躍することでしょう
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ブレンデッドウィングボディ

F-16の外観上の特徴となっている、胴体と翼、さらにストレーキまでの一体整形のこと。(Blended Wing Body:BWB)主翼の付け根、前方に滑らかに続く部分が「ストレーキ」。
このストレーキは、離着陸性能の改善、急旋回時における失速の防止による旋回性能の上昇の効果があります
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ブレンデッドウィングボディは離着陸時や旋回時など大迎角(おおむかえかく)での飛行の際に、胴体でも揚力を発生する効果があります。
つまり、主翼を大きくさせたのと同等の効果があるということ。
単純に主翼面積を増やすよりも欠点が少なく、胴体内容積を大きくできるので、内部構造の簡素化や燃料搭載量増といった効果もあるのです
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フライ・バイ・ワイヤ
機体の操縦をワイヤ(電線)で伝える技術(FBW:Fly By Wire)。 従来の油圧やロッドによらず、電気信号による操縦系統です。電気信号による制御であるので、操縦桿と動翼の間にコンピューターが介在できます。したがって、コンピューターによる補正が可能になり、操縦の安定性が向上できます。
また、油圧装置などを電線にすることによる機体の軽量化、故障の自己診断機能を使っての整備の効率化などもできます。
なお、F-16戦闘機の操縦桿は従来とは異なり、右手のジョイスティックになっています。これは、フライ・バイ・ワイヤを導入したことで、操縦桿の配置場所が自由に変更でき、ごくわずかな力で操縦ができるようになったからです

コックピットの工夫
操縦桿は右側に移動させ(サイドスティック方式)、シートのリクライニング角を30度と深めました。これは、大きな座席を小さな機体に収めるため必要だったのですが、パイロットの体を寝かせたことで、ブラックアウト*の発生を遅らせる効果もあり、高G機動時の加重を体全体に分散することにより、対G能力が向上しました。 *旋回する戦闘機では、通常の何倍もの重力がパイロットにもかかる。すると、心臓よりも高い位置にある脳に血液が送れず、視野が失われること
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<キットについて>

2002年の製品です。やや経験者向きの印象です。
部品どうしの接着面や、部品に残ったバリなどをやすりで丁寧に平らにすることが大事です。
以前に作ったF-35(2014年製)はこれより12年も後の製品。出来がよくて当然ですね。比べると12年の進化がよくわかります
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この作業に重宝したのは、ウェイブのやすりスティック
厚いプラバンをかたいスポンジで挟み、表面に紙やすりを貼り付けた製品。金属やすりよりも目が細かく、適度に柔軟性があり、かつ、平らに削れるので便利。カッター等で切って短冊状にしてから使います。 欠点は切るのに使ったカッターの刃は一撃で切れなくなること。 それから…。 使用済みの短冊でも当て木にちょうどよいので、両面テープを使い耐水ペーパーを貼り付けたところ、オリジナルやすりスティックになりました
道具のお話をもう一つ。
主翼の先端にあるミサイル発射器を交換するため、部品を切る作業があります。 このため、「タミヤエッチングのこぎり」と「タミヤエッチング用はさみ」を購入しました。道具が増えて、できることが増えました。使いこなせるようになると製作の幅も広がりますから、模型ライフは楽しいものです
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パイロットの人形と前部計器パネル
足の間に床から伸びる前部計器パネルを収めるのですが、削らないと収まりません。 計器パネルはデカールで再現しますが、デカールの透明余白部分を切り落とさないと上手に貼れません。 思えば模型作りの基本ですが、新しいキットばかり作っていると忘れてしまいますね
エアインテーク上部の機体との接合部や垂直尾翼と機体の接合部に隙間があるので、ラッカーパテを溶剤で薄め、シーリング剤を作って埋めました。
このほか、接合部分にはたくさんシーリング剤が活躍しました
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<機体の塗装作業>

ランディングギアの収まる場所は白色です。まずはここから塗ります。
次にこの格納場所のふたにあたる部品を、マスキングテープなどを使って仮止めします。つまり飛行状態を仮組します。 そして機体を塗装します。
こうすると、格納場所の白色のマスキングを行いつつ、ふたの表面の塗装を機体と同時に行えます。

欠点:格納場所の白色部分に機体色がはみ出すことがあること…。ふたに隙間がないように注意です
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<迷彩の塗り分け>

丸めた両面テープと紙を使ったマスキングを試したものの、またしても段差ができてしまい、結局フリーハンドで修正しました。
こうなると、普通にマスキングしたあと、フリーハンドで境目だけ修正というほうが効率的です。
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パイロットフィギュアの塗装
細かな塗り分け
小さな部品をなくさない工夫
キャノピーフレームの塗装
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レドームのマスキング
レドームの塗装後
大型化された空気取り入れ口
完成
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増槽とミサイル(翼端のAMRAAMを除く)は両面テープで脱着式にしました。
いかにも重そうな増槽、ないほうが軽量戦闘機F-16らしいと思いますので。
実は、両面テープを使う理由には他にもあって、貼りつけ位置の確定がやりやすく、すぐに修正できること、塗装を部分的に剥がす必要がなく、しっかりと取り付けできることがその理由なのです。
汎用文房具の実力は侮れません
<おわりに>
すぐに完成出来るだろうと油断していました。3週間ほど使ってしまいました。
お手頃価格の定番キットのシリーズなので、いくつか製作して製作のノウハウを身につけたいと思います。そのうちに「3日もあればできるぜっ」と言えるくらいになりますとも。 あと、タミヤから新しくF-16CJが発売されたばかりです。新しいモデルはもっと簡単でしょうから、作ってみてくださいな
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