製作・撮影
パパゴジラ さん　※2016年05月17日 当店ギャラリーに掲載

作品解説
これもリニューアル前の初期のキットで、30年くらい前の古い作品です。
キットのパーツを切ったり削ったりの加工はしていませんが、主砲塔上の櫓や舷側のボートダビットなどを、当時のことなので伸ばしランナーだけで自作・追加しています。
塗装は艦体色を例の「青い」グレイ、甲板をレッドブラウンでまとめました。
本艦はこの「青い」グレイを提唱した知人が実際に乗艦、勤務していた巡洋艦なので、普通は特に改造もせずスッキリと製作するところを、当時の私に可能な限り、思いつくままに自作パーツなどで作り込みました。
また、まったく同じ仕様の作品をもう１隻製作し、透明プラ板で自作した展示ケースに収めてこの知人にプレゼントしたところ、目を潤ませて喜んでくれました。
「自分は１番主砲塔の砲手で、毎朝早起きして仕事ではなく奉仕で砲身磨きを日課としてやっていた。どんなことでも陰でコツコツ取り組めば、必ず誰かが見ているもの。手を抜くな。」とか、「この船で皇族ご臨席の観艦式に参加し、砲術を見ていただいたことが今でも生涯の栄誉と思っている。」などと目をキラキラさせて話してくれたことが懐かしく思い出されて目頭が熱くなります。
この知人も既に故人。実体験として先の大戦を知る人がいずれこの世におられなくなるのは自然な流れですが、その貴重な体験談を次の世代に語り継ぐことが大切だなぁ…と、特にこの作品を眺めると実感しています。